測定不可能

仕事に関する9つの嘘 6章について解説します。

他人の評価について説明します。

 

客観的より主観的

社員の評価では資質や能力に点数を付けますが、

果たしてそれは正確なものでしょうか。

評価基準に沿って評価する方法では、

評価基準を全員が同じように理解できるのでしょうか。

自分を良く知っている人が評価をするのでしょうか。

評価をする目的は人材の管理であり、

良い人材を優先することです。

どんな人材がいるのか把握しようと

たくさんのツールや管理方法が使われています。

 

ハロー効果は秀でた一面があると

他の側面も良く見えてしまうという現象ですが、

他人の評価にも影響します。

しかしそれよりも評価者自身の独自性が

大きく影響することが分かっています。

評価者がAさんとBさんを一つの資質について評価したとき、

同じようなパターンになるということです。

コンピテンシーのような評価基準は抽象的であるため、

評価者自身の解釈が異なり、

結果として評価者の特性が出てしまいます。

他人を評価しているはずなのに、

自分を評価しているのです。

この影響を排除できたとしても、

評価する人が評価される人について十分なデータを

持っているかという問題もあります。

 

だいたい正しく評価できる人の意見を集めれば

精度良く評価できるという考えが

360度評価の前提になっていますが、

他人の評価についてはその前提が間違っています。

前述の通り評価基準がばらばらに理解されているためです。

ランダムな誤差を持つデータを平均すれば

誤差をなくすことができるという考えですが、

他人の評価における誤差は一様ではなく

偏りのある系統誤差のため取り除く必要があります。

しかし誤ったデータしかないため、

データから誤差をなくすことはできず

意味のある結果を得ることはできません。

 

データに信頼性があるとは

測定対象と測定方法がかわらないとき、

測定結果が変わらないことです。

変動性とは自然な分布であることであり、

5段階評価で4とか5が多いという現象は

制限された分布になっています。

自然な分布を得るためには、

質問に極端な表現を入れることです。

妥当性はデータから他のデータを予測できるか、

相関があるかということです。

そもそも他者の評価データには信頼性がありません。

なので測りたいものが測れないのです。

 

ではどうすればよいのでしょうか。

人は自分の経験については正しく評価できます。

客観的であるより主観的に評価をすることで

信頼性のあるぶれない評価を引き出すことができます。

例えばある人のパフォーマンスを評価するには、

最良の成果を出すためにその人の力を借りるか

という質問です。

評価する人の経験や感情、行動に変換して尋ねると良いです。

正確というわけではありませんが、

信頼性のあるデータであり

測定したいものに相関する要素を探し始めることができます。

こうすることで意味のある予測可能なデータを手に入れられます。

人を評価するのであれば、

歪んだ見方をするツールややり方ではなく、

周りからどのように思われ受け止められているのか

という事実だけで良いのです。

 

次回

仕事に関する9つの嘘 7章について解説します。

ポテンシャルについて説明します。

所感

私は他人を評価する立場にはまだありませんし、

会社での評価方法に疑問を持ったこともありませんでした。

本章を読むことで

評価を難しくしてしまっている現状がわかりますが、

最後は周りからの評判ということでしょう。

その人は頼れる存在なのか、

一緒に働きたいと思える人なのか。

小難しい評価基準やコンピテンシーについて

ある人がそれを満たしているのか

客観的に判断するのは無理ですよね。

自分がどう感じているかなら簡単に答えられます。

冬のボーナスの時期も近づいています。

面談があるので上司に

どのように評価しているのか聞いてみたいと思います。

 

人を評価するときは絶対的に行うことは難しく、

相対的になってしまうでしょう。

その相対的な基準は恐らく自分自身です。

自分ならこうするなどの価値観との比較になり、

評価者独自のパターンが出てしまうのでしょうね。

そして人の価値観は多種多様です。

これをランダムと見なせるのか、

偏った分布なのかはわかりません。

また評価される人を良く知っている人を

大量に集めるのは難しいことです。

ランダムと見なせたとしてもサンプル数が少なければ

誤差が消えると期待することもできません。

抽象的な基準をどの程度満たしているのか

客観的に定量化すること

に挑戦しているのは応援したいですが、

実情を反映していないものなのであれば

使うことはできませんね。

それで人が不幸になってしまうなら尚更です。

 

最後まで読んでくれてありがとうございます。

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