油脂の世界は深い…

データでわかる油の栄養

油についてデータを調べて比較してみました。

どの油がどんな成分なのか知ることで

自分にどの油が必要なのか選べるようになれると良いですね。

 

油の栄養の特徴

油なので脂肪が主な成分です。

飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸に分かれており、

どれが豊富に含まれているかは油によって異なっています。

他にもビタミンAEKも含まれています。

油によっては匂いが特徴的なものがあります。

 

一日分の栄養を摂取できる油は?

n3多価不飽和脂肪酸であればえごま油、あまに油です。

n6多価不飽和脂肪酸であれば

サフラワー油、ぶどう油、ひまわり油、

綿実油、とうもろこし油、大豆油です。

ビタミンEならひまわり油で一日の6割くらい摂取できますね。

 

おすすめの食べ方

油の酸化を考えると、

できるだけ新鮮なうちにそのまま食べるのが良さそうです。

小さいボトルを買ってはやめに使い切るのが良いですね。

油によっては遮光瓶で売られています。

空気、光や熱を避けて保存するのが良さそうです。

酸化しにくさでいうと

飽和脂肪酸>一価不飽和脂肪酸>多価不飽和脂肪酸

の順なので、

加熱用途であれば多価不飽和脂肪酸が主なものは

避けたほうが無難かなと思います。

油は酸化すると過酸化脂質になり

最終的にアルコール、ケトン、アルデヒドに

分解されます。

味や風味が悪くなり、

食べると体調不良を起こすこともあるので

注意しましょう。

 

足りないと言われがちなn3多価不飽和脂肪酸は

えごま油、あまに油で良いと思います。

n6多価不飽和脂肪酸は何でも良いと思いますが

信頼できる原材料と製造工程、保存方法で作られたものか

チェックしたいですね。

飽和脂肪酸はエネルギーの7%以下にするよう推奨されているので、

やし油や動物性脂肪はほどほどにしたほうがよさそうです。

 

各油の特徴

主に飽和脂肪酸

やし油

ココナッツオイルはほぼ飽和脂肪酸です。

パルミチン酸やステアリン酸と比較して短い

ラウリン酸やミリスチン酸が主な成分です。

匂いもそうですが、けっこう特徴的です。

ココナッツオイルがすごいと宣伝されていますが、

体への影響については良くわかっていないようです。

暖かい地域の植物のせいか、寒くなると固まります。

他の植物油は冬の室温でも固まらないですね。

パーム種油

ココナッツオイルと似ている構成です。市販されているのはあまり見ませんよね。

無塩バター

飽和脂肪酸がメインで、一価不飽和がそれなりにあります。

バターは脂肪酸の長さが短いものから

長いものまで多様な構成となっています。

母乳であるため栄養が多く含まれているようです。

ビタミンAが豊富です。

 

主に飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸

パーム油

飽和脂肪酸は多いですがパーム種油よりも少なく、

代わりに一価不飽和が多くなっています。

また飽和脂肪酸の構成もパルミチン酸やステアリン酸がメインです。

牛脂

飽和脂肪酸と一価不飽和がだいたい同じくらいです。

ラードよりn6多価不飽和が少ないです。

ラード

飽和脂肪酸と一価不飽和がだいたい同じくらいです。

牛脂よりn6多価不飽和が多いです。

 

主に一価不飽和脂肪酸

オリーブオイル

一価不飽和のオレイン酸が多く含まれます。

他は飽和脂肪酸>n6多価不飽和です。

植物油の中では特徴的です。

健康にいい油と紹介されることが多いですね。

なたね油

一価不飽和のオレイン酸が多く含まれます。

オリーブオイルと比べると飽和脂肪酸が少なくて、

n6多価不飽和が多いです。

n3多価不飽和も含まれている量が多いので

必要な栄養を摂りやすい油だと思います。

ビタミンKが豊富です。

主にn3多価不飽和脂肪酸

えごま油

n3多価不飽和のα−リノレン酸が多く含まれます。

足りないとされているn3多価不飽和の摂取にうってつけです。

無味無臭ですが、ちょっと苦いこともあります。

あまに油

えごま油とほぼ同じです。栄養成分で見ればどちらでも良いと思います。

主に一価不飽和脂肪酸とn6多価不飽和脂肪酸

ごま油

n6多価不飽和と一価不飽和がだいたい同じくらいです。

香りが良い油ですね。

このグループだともっともn6多価不飽和が多いです。

米ぬか油

n6多価不飽和と一価不飽和がだいたい同じくらいです。

ビタミンEが豊富です。

落花生油

n6多価不飽和と一価不飽和がだいたい同じくらいです。

長い飽和脂肪酸の量が多いです。

香りづけに良いですね。

このグループだともっともn6多価不飽和が少ないです。

主にn6多価不飽和脂肪酸

サフラワー油

紅花油です。n6多価不飽和のリノール酸が最も多く含まれます。

ビタミンEが豊富です。

ぶどう油

グレープシードオイルです。

n6多価不飽和のリノール酸が多く含まれます。

ビタミンE、ビタミンKが豊富です。

ひまわり油

n6多価不飽和のリノール酸が多く含まれます。

ビタミンEが豊富です。

綿実油

n6多価不飽和のリノール酸が多く含まれます。

他は飽和脂肪酸>一価不飽和なのが特徴的です。

ビタミンEが豊富です。

とうもろこし油

n6多価不飽和のリノール酸が多く含まれます。これといった特徴はないですね。

大豆油

n6多価不飽和のリノール酸が多く含まれます。

n3多価不飽和が少し含まれています。

ビタミンKが豊富です。

各栄養素の比較

各表示は可食部100gですが、一日に必要な量との比較は10gで計算しています。

一日に必要な量は3049才男性で活動レベル普通の場合を記載しています。

タンパク質、炭水化物、ミネラル、記載のないビタミンはほぼ0なので省略しています。

 

ビタミンA

無塩バター800μg

牛脂85 μg

オリーブオイル15μg

えごま油2μg

あまに油1μg

一日に必要な量は900μg

バターであれば一食で一日に必要な量の10%程度摂取できますね。

 

ビタミンE

ひまわり油39mg

綿実油28mg

ぶどう油28mg

サフラワー油27mg

米ぬか油26mg

とうもろこし油17mg

なたね油15mg

大豆油10mg

パーム油8.6mg

オリーブオイル7.4mg

落花生油6mg

えごま油2.4mg

無塩バター1.4mg

牛脂0.6mg

あまに油0.5mg

パーム種油0.4mg

ごま油0.4mg

ラード0.3mg

やし油0.3mg

一日に必要な量は6

最大で4㎎程度摂取できます。

一日に必要な量の2/3になります。

ヒマワリ油、綿実油、ぶどう油、サフラワー油、米ぬか油に

多く含まれています。

アーモンドやヘーゼルナッツでも

一食で同じような量を摂ることができます。

 

ビタミンK

大豆油210μg

ぶどう油190μg

なたね油120μg

オリーブオイル42μg

米ぬか油36μg

綿実油29μg

牛脂26μg

無塩バター24μg

ひまわり油11μg

あまに油11μg

サフラワー油10μg

ラード7μg

ごま油5μg

えごま油5μg

とうもろこし油5μg

パーム油4μg

落花生油4μg

パーム種油

やし油

一日に必要な量は150μg

最大で21μg摂取可能です。

一日に必要な量の14%です。

大豆油、ぶどう油、なたね油に多く含まれています。

 

飽和脂肪酸

やし油83.96g

パーム種油76.34g

無塩バター52.43g

パーム油47.08g

牛脂41.05g

ラード39.29g

綿実油21.06g

落花生油19.92g

米ぬか油18.8g

ごま油15.04g

大豆油14.87g

オリーブオイル13.29g

とうもろこし油13.04g

ぶどう油10.93g

ひまわり油10.25g

サフラワー油9.26g

あまに油8.09g

えごま油7.64g

なたね油7.06g

一日に摂取する量は21g以下(エネルギーの7%以下で計算)

最大で8.4g摂取することになります。

一日摂取量の40%になるので

やし油、バター、パーム油、牛脂、ラードなどは

影響が大きいですね。

飽和脂肪酸は炭素間の二重結合がないため、

もっとも安定しており酸化しにくい性質をもっています。

 

一価不飽和

オリーブオイル74.04g

なたね油60.09g

牛脂45.01g

ラード43.56g

落花生油43.34g

米ぬか油39.8g

ごま油37.59g

パーム油36.7g

とうもろこし油27.96g

ひまわり油27.35g

無塩バター18.52g

大豆油22.12g

ぶどう油17.8g

綿実油17.44g

えごま油16.94g

あまに油15.91g

パーム種油14.36g

サフラワー油12.94g

やし油6.59g

主にオレイン酸です。

オリーブオイル、なたね油に特に多いですね。

品種改良でハイオレイックのものがあるようで、

オレイン酸の割合が大きくなった油も存在しています。

従来の油はハイリノールのものになります。

一価不飽和脂肪酸は炭素間の二重結合を一つ含んでいて、

飽和脂肪酸に比べると安定性は低いです。

 

n3多価不飽和

えごま油58.31g

あまに油56.63g

なたね油7.52g

大豆油6.1g

米ぬか油1.15g

とうもろこし油0.76g

オリーブオイル0.6g

ラード0.46g

ぶどう油0.45g

ひまわり油0.43g

綿実油0.34g

無塩バター0.33g

ごま油0.31g

サフラワー油0.22g

落花生油0.21g

パーム油0.19g

牛脂0.17g

パーム種油0g

やし油0g

一日に必要な量は2g

最大で5.8g摂取可能です。

一日に必要な量を達成できますね。

主にαリノレン酸です。

えごま油、あまに油に多く含まれています。

なたね油と大豆油にも少し含まれています。

n3多価不飽和は炭素間の二重結合の数が複数個あるため

安定性は低いです。

 

n6多価不飽和

サフラワー油69.97g

ぶどう油63.1g

ひまわり油57.51g

綿実油53.51g

とうもろこし油50.82g

大豆油49.67g

ごま油40.88g

米ぬか油32.11g

落花生油28.8g

なたね油18.59g

あまに油14.5g

えごま油12.29g

ラード9.35g

パーム油8.97g

オリーブオイル6.64g

牛脂3.44g

パーム種油2.43g

無塩バター1.72g

やし油1.53g

一日に必要な量は10g

最大で7g摂取可能です。

一日に必要な量の70%です。

サフラワー油、ぶどう油、ひまわり油、綿実油、

とうもろこし油、大豆油に特に多く含まれています。

n6多価不飽和も炭素間の二重結合の数が複数個あり、

安定性は低いです。

やし油や動物、オリーブオイルなどには

ほとんど含まれていない脂肪酸です。

 

脂肪酸構成比(飽和:一価不飽和:n3多価不飽和:n6多価不飽和 [%]

主に飽和脂肪酸

やし油 91.2 : 7.2 : 0 : 1.7

パーム種油 82 : 15.4 : 0 : 2.6

無塩バター 71.8 : 25.4 : 0.5 : 2.4

主に飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸

パーム油 50.7 : 39.5 : 0.2 : 9.7

牛脂 45.8 : 50.2 : 0.2 : 3.8

ラード 42.4 : 47 : 0.5 : 10.1

主に一価不飽和脂肪酸

オリーブオイル 14.1 : 78.3 : 0.6 : 7

なたね油 7.6 : 64.4 : 8.1 : 19.9

主にn3多価不飽和脂肪酸

えごま油 8 : 17.8 : 61.3 : 12.9

あまに油 8.5 : 16.7 : 59.5 : 15.2

主に一価不飽和脂肪酸とn6多価不飽和脂肪酸

ごま油 16 : 40.1 : 0.3 : 43.6

米ぬか油 20.5 : 43.3 : 1.3 : 35

落花生油 21.6 : 47 : 0.2 : 31.2

主にn6多価不飽和脂肪酸

サフラワー油 10 : 14 : 0.2 : 75.7

ぶどう油 11.8 : 19.3 : 0.5 : 68.4

ひまわり油  10.7 : 28.6 : 0.5 : 60.2

綿実油 22.8 : 18.9 : 0.4 : 57.9

とうもろこし油 14.1 : 30.2 : 0.8 : 54.9

大豆油 16 : 23.8 : 6.6 : 53.5

 

次回

きのこについてまとめたいと思います。

きのこにはどんな違いがあるのか楽しみです。

 

油についてはポリフェノールの話が良く出てきますが、

基本的な栄養成分のみに着目して書きました。

まだまだ知らないことだらけですが

少しずつ知識を積み重ねていきます。

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