暖簾に腕押し

RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる 1章の解説です。

早期の専門化はどれだけ通用するのかについて説明します。

 

パターン化が通用しない世界

早い段階で意識的な練習を積み重ねて

成功することができる例として、

チェスのポルガー姉妹や

タイガーウッズ選手が挙げられます。

早期の専門化はどんな分野でも

通用するのでしょうか。

いくつかの研究によれば

チェスや消防官が下す判断では

過去の経験から得たパターンが役に立ちます。

一方でリーダーシップの評価では

評価した経験が役に立たない

ことがわかっています。

つまり経験が専門的な能力につながるかどうかは

領域によって異なります。

領域は二つにわけることができます。

ルールが明確でパターンが繰り返し現れ

正確かつ迅速なフィードバックが得られるのは

親切な学習環境と呼びます。

ルールが不明確でパターンがなく

フィードバックが遅くて正確でないのは

意地悪な学習環境と呼びます。

後者は経験が意味を持たない領域です。

 

経験により学んだパターンを使うことで

すぐに判断を下したり、

次に起こることが予測できたり、

驚異的な記憶力を発揮することができます。

しかし環境が変わったり、

パターンがなくでたらめになると

力を発揮することができません。

意識的な練習を長期間繰り返すことで

人は膨大なパターンを身に付けることができますが、

これはコンピュータが得意な分野です。

コンピュータにパターン学習を任せれば、

人は戦術を学ぶ必要がなく

全体を考える戦略に集中することができます。

 

AIではパターン認識だけでなく

自己学習できるものが出てきましたが、

戦略が重要な分野では人間の役割がまだ大きいです。

複雑になってもいろんな情報から全体を把握して

適応することができます。

狭く専門特化することよりも、

幅広く情報や知識を統合することのほうが人間の強みです。

実際の世界は意地悪な学習環境であり、

人が学んで達成したいことはそれらに適応することです。

専門特化により過去の経験やパターンに

頼ってしまいがちになり、

それが通用しない領域で誤った判断を下してしまいます。

なのでルールが変わっても

うまく対応することができるように、

他の分野でも活動をすることが重要になります。

他の分野で得られた考えを

本業に活かすことで良い発明をすることができ、

うまくいっていた方法やパターンに

執着することを避けることができます。

 

次回

RANGE知識の「幅」が最強の武器になる 2章の解説です。

意地悪な世界で足りなくなるもの について説明します。

 

所感

ここ10年くらいだと思いますが、

コンピュータの演算能力が増えるのと同時に

機械学習の分野が盛り上がっていました。

それまでは猫の画像を猫だ

と判断するのがコンピュータには難しかったのですが、

それが実現できるようになりました。

人が一生懸命手作業でやっていたようなことを

コンピュータに任せることができれば、

他の事に時間を使えるようになります。

それでも人はものごとに取り組むときに

何らかのパターンを見つけようとしますし、

パターン頼みになりがちです。

パターンや法則さえあれば効率的だからです。

パターンのないランダムな世界で

パターンに頼っても意味がないのは当たり前ですが、

そこから抜け出すのは難しそうですね。

いろんな情報から全体を把握して良いと思えることを

やってみるいうのは正解が見えなくて怖いものです。

臨機応変さ、

引き出しの多さ、

次にどうすべきかを考えられるかどうか

が重要になりそうです。

この能力はどうやって鍛えることができるのでしょうか。

続きが楽しみです。

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